機械工学分野の明細書の作成における記載の留意点
  <明細書ひな形文書(解説版)<明細書の記載について<特許出願用書面の作成方法

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1 部材の名称
    機械工学分野では、残念ながら、電気・電子・通信・情報処理分野に比べて専門用語の概念面における厳格な定義や整理が十分には図られてこなかったため、構成要素の部材の名称には、以下の方針の何れかに基づいて適宜作成される合成語が慣例的に多く用いられます。

[合成語の構成]
    「部材の機能・形状・加工方法・配置・位置の何れかを表す語」に「その部材の物や一部を表す語」が連結されることによってなる合成語
    例(機能)  … 締結部材、連結部材、摺動部材、係合部材、
    例(形状)  … 凸部、球面部、
    例(加工方法)… 積層部、曲げ加工部
    例(配置)  … 回転軸
    例(位置)  … 末端部

    注1 「その部材の物や一部を表す語」としては、「部材」、「機構」、「部」、「材」、「要素」、「節」、「列」、「チップ」、「デバイス」、「メンバ」、「部品」、「具」、「手段」、「装置」、「設備」、「機」、「器」、「盤」、「ユニット」、「計」、「機関」、「本体」、「機器」、「器具」、「機械」等の何れもが用いられます。

    注2 一般的な名称のみでは表しきれない部材については、「機能を表す語」に「一般的な名称を表す語」が連結されることによってなる合成語が用いられます。
    例 係止ピン、貫通穴

2 「なお書き」に追記すべき事項
    上記部材の名称の付け方による好ましくない限定的な解釈を回避するためには、「本願明細書における何れの部材の機能・形状・加工方法・配置・位置に関しても、名称に含まれる対応する形容により限定されない。」との記載を付記することが望ましいのです。

3 図面の活用
    図面を積極的に活用することによって、明細書の文章の複雑化や増加を抑えることが望ましいです。
    図面に基づく説明では、図面上における視点を明示し、かつその視点をむやみに変更することによって書き手に困難を与えることが無いように配慮しましょう。
    発明の内容に適した図面を用い、かつ斜視図や拡大図を用いて読み手が無用に疑念を抱かないように配慮しましょう。

4 用語の整理・データベース化
    上記機能・形状・加工方法・配置・位置を示す語は、機械関係では、例えば、下記の通りに漢字2文字からなる多様な慣用熟語が古くから用いられています。
  (例) 係合、突設、摺動、…

    これらの慣用熟語に関しては、「明細書の作成方法」に関する市販の書籍の多くに列記されていますので、これらの複写を一覧表として参照することを推奨致します。

    また、上記「部材の物や一部を表す語」については、機能・形状・加工方法等との組み合わせとしてその都度整理しながら、独自のライブラリを作っていくことを推奨致します。

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